【はじめに】
ヘタの横好きで単車競技をやってきた私の経験が、これから単車競技（草ロードレース）をやってみようって方の参考になればと思い、書くことにしました。
教養不足や認識違い、思い込みや偏見が多々含まれますが、私（ＴＣアニキ）ごときが書くネタですから笑って見過ごしてください。（駄文を公開して、シワの無い脳ミソを晒すことはとても恥ずかしいのですが…）
【まずは見てみよう】
既にロードレースをやってみたくてタマラナイ貴方も、まずはナマで見てみましょう。ＴＶで見るＧＰでは解らないことが、きっと発見できるはず！
とりあえず近場のサーキットを雑誌等で調べて、レースを見に行きましょう。見た人の感想は色々だと思いますが、４パターン位に大別できそうです。
1.の方
即
デビューしましょう！気合入れてトコトンやるなら選手権、ソコソコ（？）やるなら草レースですね。貴方の人生計画に基づいて最良の選択をする事が充実したレースライフの秘訣です。
2.の方
ソノ気になれば、必ずデビューできます！（ＧＰや８耐はムリかもしれませんが）最初はコワそうな感じがするし、何から始めればいいのか解りませんが、大丈夫！ぜひコレを読み進めてください！
3.の方
レースは見ることも大変面白いので、せめて単車ファンでいて下さいね。また身近にレースをしてる人が居たら、一緒にサーキットに行って、手伝ってやると非常に喜ばれますし、さらにレースを楽しめること請け合いです。
4.の方
単車のレースが面白くないなんて、それこそサッパリ解りませんし、そんなことはあり得ません！見たレースがダメだったか、一緒に行った人の解説が悪かったに違いなーい！私に説明させてください。きっと楽しいはず！？それでも楽しくないのなら、、、きっと貴方には貴方の世界があるのでしょう。その世界で楽しんで下さい。
【レースの何が楽しい？？】
・走って楽しい！
まず、単車でサーキットを走るって事が快感です。タイムはともかく、自分なり、単車なりに
「ウヒョー、全〜開〜。コーナーではフルバンクー！こうかー、それともこうかー！どうやー？エエか〜？エエのんか〜？？」
と走るのですから、楽しくないワケがありません。色々と工夫をして、タイムが詰まってくると喜びもヒトシオです。
どんな単車であれ、公道では味わえない（味わってはナラナイ）スピードでコーナーを走れますし、道幅を一杯に使ったライン取りも自由です。慣れてくればヒザをザーザー擦って、気分はロッシかガードナー（古い？）ってなもんです。
誰かと一緒に走れば、バトルも味わえます。
「なんピトたりとも〜！！」
もう燃えまくること必至です！！
・イジって楽しい！
サーキットを走る単車は、基本的に競技車です。保安部品とか走行に直接関係のない部品は外されていて、とてもシンプルです。手入れも行き届いてるはずなので、整備するのも快感です。
「ココをこうイジったら、こんな風に動いて、速くなるんじゃないか？」
なーんて考えながら整備してるだけで、ワクワクします。
特に市販レーサー（ＲＳやＴＺ）は整備しやすいので、すぐにバラバラにしたくなります。一般市販車（街車）では考えられないような部品の付き方も多く、またボルト１本に至るまで軽量化されていたりするので、イジってバラして眺めるだけで、
「あぁ、キミは頭の先からツメの先まで、体の隅々まで全てが美しい…」
と一晩中、舐めるように楽しめます。（ま、それも最初だけで慣れてしまいますが。ん？草レースに市販レーサーは関係ないですね…）
街車を競技車に仕立てていく過程だって、エクスタシーの連続で、
「あぁ、アナタの事を想うだけで、、、 ああぁ〜ウッ！！（？）」
と、毎晩ドキドキして眠れないくらいです。雑誌を見る眼の色も変わってしまいます。もう毎日がバラ色で、
「生まれてアリガトー！」
と、ダザイな気分です（意味不明）。
・単車を眺めて楽しい！
がんばって作った競技車は眺めているだけで楽しいものです。
「なんてカッチョいいんだ、俺のバイクは！！」
と自画自賛するのです。イマイチな部分は忘れて、イイと思い込んだところだけを見て、ゴキゲンになります。
「次はココをこうしよう！」
とプランを練るのも楽しいひとときです。
・語って楽しい！
調子が良ければ講釈をタレてみたり、誰かの能書きを聞かされたり、マシン不調だと言い訳してみたり、仲間とワイワイ語り合うのも楽しいものです。。
「なぁなぁ、アソコのコーナーはどの辺りから入るの？」、「５０ｍ看板まで全開でいけるで」、「１３０００ｒｐｍまでブチ回してズッパーンと入って、クリップでクルっと回ったら、次のコーナーまでにズバーンと刺したれ！」、「タイヤが喰わんから攻めきれないな」、「脚のセットがイマイチでアカンわ」、「ジェットは何番？」
等とハッタリやフカシをおりまぜつつ適当にしゃべるのです。
・サーキットが楽しい！
レースって、バイクという「おみこし」を使った「お祭り」で、その祭りの中心地がサーキットだと思います。だからサーキットには何だか表現しづらい、特有の雰囲気を感じるのです。（そう思うのは私だけ？）そこに到着して、そこの空気を吸っただけでウキウキするのです。（やっぱり私だけ？）サーキットの音や匂い、集まった人々の熱気等、ここでしか味わえないものです。
また、サーキットの住人（失礼！）とのコミュニケーションもとても楽しいものです。強烈に個性的でディープな人も相当いますが、シャイな人も多いようです。始めの一歩がなかなか踏み出せませんが、ホンの少〜し勇気を振り絞って、話し掛けてみませんか？（私はいつも清水の舞台から全開加速する覚悟で話し掛けています。）さっきまでシカメっ面だった人が楽しそうにお話してくれる事も多いですよ。相手にされなかったらどうしよう、、、ですって？もともと知らない人だし、仲良くなれなくても今まで通りじゃないですか！（ナンパと同じかも？いえ、そんな事はしたことも見たこともありませんが、、、いえホントですって！！）
サーキットでしか顔を合わさないけど、仲良くなれたりすることも素晴らしいことだと思うのです。情報交換からヨタ話まで、ホントに楽しいものですよ。
・オイシさ独り占め
ライダー、マシンオーナー、コンストラクター、メカニック、トランポ運転手と、オイシイところを全て独り占めできます。間違いなくノリックやダイジローより気楽に楽しめます。草レーサーには勝つ責任やスポンサーの意向もありませんし、契約も引退もありません。ひたすら自己満足のために活動できるんです！（もちろん、時間や金銭のやりくり等に苦労が多い事実は隠せませんが）
・とにもかくにも
レースをする、というのはただ単車でコースを走り、順位を競うって事だけではなく、レースにまつわる全てを味わって楽しむことだと思うのです。特に出場するレースを決めてからは、毎日々々レースの事が頭から離れず、日常的にワクワクできます。こんなに楽しくて刺激的なコトって、なかなか無いと思うのです。
こうして講釈をタレてる私ですが、まだまだ解らない事や知らない事、できない事ばかりです。それでも少しずつ成長してるかな、と感じる瞬間は幸せです。幸いにもレースに興味をお持ちの貴方！そう、今、この駄文を読まれているアナタ！一度しかない人生をより充実したモノにする為にも、ぜひ足を踏みいれてみませんか？
November/2002 by TCアニキ
