ウェストエリア選手権シリーズ
(TI ロードレース選手権シリーズ第7戦)

TIサーキット　2000年7月9日

　さて、ワンダーエナジー８耐参戦のキーを握る男。こや〜んこと小山選手の国際ライセンス取得がかかる？ウェストエリア選手権が10月1日にTIサーキットで行われました。それでは現場からどうぞ！

■9月30日（試合前日）
試合前日といえば、当然練習走行ですよ。今回は小山選手とともに同じくZX9Rで出場する中西選手の2台体勢で望みます。出場するカテゴリーは両選手ともSB/X-FormulaクラスにX-Formula仕様のZX9Rで参戦します。一方、ワンダーエナジーとしてはお世話になっている小山選手に協力すべくステファン&ボリスの平野兄弟をメカニックに、あんまり役に立たない武井監督がヘルパーとして小山選手をサポートします。

さて、前回のエリア戦からはクラス変更(オープン→X-Formula)に伴う変更と、さらにスイングアームを30mm縮めたスペシャルなスイングアームを投入しています。あ、これは小山選手の話ね。ということで、変更箇所があれば当然走り込みをしたいところです。小山選手は9月27日の水曜日にも練習しているのですが、どうもしっくり来ない？みたい(BBS参照)で、この日たっぷり練習したいところだったんです。が、あいにく天候は雨・・・。ちょっとついてない。少しやな予感。でも、天気予報によれば決勝当日も雨の可能性があるということで、やっぱり練習しない訳にはいかないよね。で、多分練習したんだと思います。

そんな昼過ぎ、さらに悲劇が彼を襲います。参加申し込みをしに受け付けへ行くと小山選手の競技ライセンスが無い！どうやら家に忘れて来てしまったようです。本人は取りに帰るつもりだったらしいのですが、平野兄弟のアドバイスもあり、まだこの時点で自宅にいた武井監督に電話が来ます。で、速攻で彼の自宅へライセンスを取りに行き無事入手、決勝当日朝一で渡す事にしました。

なんとも煮え切らない前日ですが、この日唯一の救いはサーキットロッジを取っていたこと。早めに寝て明日へ希望をつなぎます。

■10月1日(試合当日)朝
この日一番の早起きは武井監督。そう前日にあずかった小山選手のライセンスを確実に本人に渡さなければなりません。朝3:00に起床し、3:45自宅を出発！途中、当日のメシを買いながら5:45分にサーキット到着。電話で小山選手を呼び出してライセンスを渡し無事に受け付け終了。

参加受付が当日だったので、車検も当日。早朝から車検の準備です。車検もおおきなトラブルも無く？(小さいのはありましたが)無事通過。空を見れば、天候は天気予報を大きく覆す晴れ！路面も徐々に乾いてきており雲はあっても雨は降りそうにないということで、早速タイヤをスリックに交換します。
タイヤ交換といえば、小山選手もうちと似たようなもので、当然スペアホイールごと交換ではなく、一度ホイールからレインタイヤを外してスリックに履き替えます。手間です。で、いよいよ予選です。

朝の車検場です。手前の2人が平野兄弟。	タイヤ交換中の小山選手。	メカニックの平野兄弟。右がステファン、左がボリスです。

■予選
予選ではプラットホームでボリス平野と武井監督が小山選手のタイム計測とピットボード出しを行います。兄のステファン平野は通称左左の１個目と２個目で小山選手のライディングをチェックします。予選は10分間。なんとかベストを更新して1分40秒代を切りたいところです。が、スロースターターの小山選手。前日満足に練習できなかったことも手伝い、周回毎にタイムを縮めてはいるものの自己ベストまでは程遠く1分45秒099で予選14位で終了。この日トップのタイムが1分37秒代に乗せている事からするとだいぶ離されてます。ところで、もう一人の中西選手ですがなんと1周目の最終コーナー近辺でコンタクトレンズが外れて紛失するというアクシデントが発生！当然片目だけではタイムを出すのは不可能に近く、1分54秒556で予選を終了しました。

タイム計測中のボリス平野。	タイムアタック中の小山選手(前)。

■予選から決勝の間
中西選手は大アクシデントとはいえ、タイムが出なかった為120%ルールで足きりされるのでは?と心配していましたが、なんとか予選は通過の15位。決勝に出られることになりました。でも、片目ではキケンすぎます。本人もテンションがすっかり下がってしまったようで決勝に出ることは断念しました。こういうこともあるのねぇ。
一方で、特に言い訳のできる状況になかったのにタイムのでなかった小山選手はたいへん口惜しがっています。どうもハンドルが振られるようで、何箇所か押さえて走っているようです。う〜ん。とはいっても、改善する為に有効な手が打てないのでは仕方ありません。決勝は15周。尻上がりに調子の上がる小山選手に期待するしかありません。ちなみにこの間ワンダーエナジーメンバーはレースを観戦しに行ってました。が、前日の雨のおかげで蚊が多く1人平均2〜3箇所は刺されて帰ってきました。

■決勝
そんなこんなで、いよいよ決勝。小山選手のグリッドは残念ながら後ろの方で4列目からスタートです。無事に出走前チェックを受けていよいよ本コースへ。我々ワンダーエナジー陣3人はグリッドへ移動します。コース上で選手紹介が終わり、いよいよスタート！無事にスタートしますが、さすがに予選で8秒も離されると格が違うのか車が違うのか1周目からかなり離されて帰ってきます。周回が進むに連れタイムは上がっていくものの、自己ベストまでは程遠く、前の単車からもずんずん離されていきます。

決勝前チェック。	グリッド上の小山選手。	決勝走行中の小山選手。そしてこの後！

そうこうしているうちに、1台、また1台とトラブルを起こしてかリタイヤしていく車両が出てきます。たとえタイムが出なくてもリタイヤしなければ順位が上がる事もあるのがレースです。よって、徐々に小山選手は順位を上げていくのですが、レースも中盤を折り返した8周目。小山選手がなかなか帰ってきません。場内アナウンスでは誰も転倒していない様子。心配しながらアナウンスに聞き耳を立て、コースを見ているとピットロードを小山選手が帰ってきます。どうも駆動系のトラブルが発生した様子で、それと関係あるかどうか分かりませんがチェーンもたるんでいます。今回はパドック内にピットを設営した為、手持ちの工具などは一切ありません。もし、工具を持っていたとしても短時間でどうにかできそうもありません。で、リタイヤ届けにサインして今回はリタイヤになりました。

	リタイヤの原因についてはいまだ公式に小山選手から発表されていないので不明ですが、これもまたレースということで、仕方の無い事だと思います。次回までには問題点を改善して良いレースを見せてもらいたいと思います。がんばれ！こや〜ん！！
たるんじゃったチェーン。