特別編 特別編
それはこのレース前週の日曜日の事でした。その前日の土曜は一日中、雨が降っておりました。翌日の日曜、あるライダーが三木に練習に行きましたとさ。コースがヌタヌタなのは解っていたようですが、来週のレース日がこうなるかもしれないと考えて。
予想通り、相当なヌタヌタの中、それなりに練習を続けていたようです。そして、そのライダーが疲れてきた頃、ヌタヌタの上り坂で転倒してしまったのです。彼がコケた単車を起こそうとすると、強烈な重さ！単車に跨ろうとすると、ブーツがこれまた信じられない重さ！そして再発進しようとしてもヌタヌタで再発進不能。コースを少し戻り、助走してチャレンジしたようですが、バテきってて力が入らないのと技術が未熟なため、またまた転倒、さらに泥追加、泥まみれの泥ダンゴ。単車のラジエターキャップからはＬＬＣがブシューっと噴き出す始末。…彼はついに力尽きて動けなくなりました。たまたま一緒に練習に来ていた心優しい仲間達が単車を坂の上まで出してくれて、救出してくれたようです。あぁ…。。（ライダーの特定は個人情報保護の観点から禁じられています。涙）
これはデジャブなのでしょうか？彼はいつか体験したような気がしているのです。（←ウソ、去年のレースの事なのでハッキリ憶えています。。忘れられるモノなら忘れてしまいたい。。）あるいは来週に向けた先行体験でしょうか？（←…勘弁してくれーー！！）
それから１週間、彼は毎日々々、祈るように天気予報を見ていました。祈りを込めて作り続けたテルテル坊主は１００個を超えました。それなのに天気予報には毎日傘マークばかり。いよいよ彼は覚悟を決めたようです。。
【練習走行】
レース前日の土曜日が晴れたおかげで、コースはヒドいマッドでは無いようです。
この日の近畿選はＩＢのレースが無く、全てのレースで予選が無いので、タイムスケジュールがとてもゆったりしています。練習走行の時間もいつもより多いです。
走り出すと、そこそこヌタってる箇所と固い箇所が混在しています。朝から晴れているので、どんどん乾いていくものと思われます。とりあえずスタックして帰って来れないって可能性は少なそうです。ホっ！（←レース以前にソレが最初の問題なのです。情けない。。）
ただワタシにとっては、やはり難しいコンディションです。でもヌタヌタ
マッドじゃなくて、本当にヨカッタ！！
【ＮＡオープン決勝】
結果：『１０位』
このレースは午前中です。よーい、ドン！やや上り勾配のスタートなので、フロントアップしてしまい、集団に埋もれてしまいました。１周目、前は＃１９７田口さんです。１周目はなんとか付いていけるようです。そしてコース序盤の上り坂手前の左コーナー立ち上がりで田口さんが転倒！イン側に避けて、走り続けます。
序盤の数周、どうやらワタシを先頭にトレインができているようです。。トレインの先頭で突っ張り続けます。（ゴメンね。）その間、＃４８池田くんが上り手前左コーナーでイン側から何度も並びかけて前に出るのですが、アウト側からワタシがなんとかもう一度前に出る、ってのを２回？ほど繰り返します。そろそろアウト側ではヤラれてしまうかな、と思い、インのラインに行ってみました。ところが、イン側から立ち上がると路面がヌタヌタで加速できません。（アチャー、加速できねぇ！池田くんはこんなラインを走ってたのかぁ！！）と思いつつ、ヨタヨタと坂を上ると、アウト側からブイーンと池田くんと、その後ろの＃０９山本さんに一気に抜かれてしまいました。
精神的にガッカリしたせいか、人間のガス欠のせいか、もともと実力の違いだからか、前の２人がドンドン離れていきます。トホホー。
そして抜かれた次の周？、上り坂の次の右コーナーイン側で池田くんが転倒！抜いて走り続けます。この周回あたりからスゴイ勢いで後方からラップ遅れにされ始めました。
ある周、＃２２８酒井くん（←憧れの選手の一人です。いつもラップされてます。。）が抜いていきました。あっ！抜いてすぐのコーナーで転倒しています。で、抜いて走っていると、またスゴイ勢いで抜かれました。で、またまた転倒！酒井くんはそのままずっとそこから動けないようです。後で訊くとマシントラブルだったそうで、、残念だったろうなぁ。（そういえば今年１戦目の生駒でも１レース中に４回位抜かれたように記憶してます。）
終盤、前を走る＃０５塾長岩手くんがチラチラ見えるのですが（転倒したのかな？）、これ以上近づける雰囲気ではありません。もうワタシはグロッキー寸前なのです。そろそろチェッカーのようです。後ろから排気音が聞こえます。チラっと後ろを確認すると１周目に転倒してた＃１９７田口さん！追いつかれてます。なんとか踏ん張ってチェッカー。
【ＮＡ２決勝】
結果：『ビリ』
昼からのレースです。グリッド決めのクジは例によってビリ。で、よーいドン！の直前に左のライダー（←誰かはナイショ）がジリジリ動き出しました。（ありゃ？フライング？？）と思いつつ気になって（もう旗が振られる！）と思った瞬間にワタシもジリっと動いてしまいました。ところがスタートの旗は振られません。あわてて前ブレーキをチョンと掛けた、その瞬間に旗が振られました。あわててクラッチをつなぎ、発進すると前輪がグイーンと上がってしまいました。まくれてコケるのも恐いのでアクセルを緩めてしまいました。当然、出遅れてしまいました。トホホ、失敗したよー！
１周目、２台前は＃０５岩手くん、１台前は＃８０松田さん。ワタシの後ろにも何台か連なっているようです。コース終盤の最も奥の左コーナー入り口で岩手くんが前輪からスリップダウン！直後の松田さんが突っ込んでいます。うわっ危ない！とイン側に避けて、そのまま行こうとしました。が、、ヌルヌルと横を向いてしまい前に進みません。その間に後ろにいた（前だったかな？）＃２３やっさんは行ってしまいました。足を付いて、再発進しようとするのですが、そのまま転倒してしまいそうになるのです。ワタシの横では＃１９７田口さんも同じように動けないようです。ワタシが再発進できずにモタモタしてる間に岩手くんも松田さんも田口さんも、みーんな行ってしまいました。。
その後、何とか走り始めましたが、誰の背中も見えず、誰にも追いつかず、上位に何度も周回遅れにされながら、そのままビリでチェッカー。。
【ＮＡ１決勝】
結果：『６位』
グリッド決めのクジは、なんと１番！イイ場所がよく解らないので、適当な場所に単車を止めて、よーいドン！今回はそれなりにスタートが決まりました。１周目を３位で終えました。前の＃０５岩手くんがドンドン離れていきます。２周目のどこかで＃１９７田口さん、＃８０松田さんにズバズバ抜かれます。
そしてワタシの真後ろからチラチラ並びかけてきたのが＃７１渡部！むむむ、一気に抜いてこないトコロを見ると、そんなにペースに余裕があるワケじゃないんだな！（よーし、何とか突っ張るぞー！抜かれないように頑張ろー。しかしプレッシャーだなぁ。）そう思いつつ、数周、前で突っ張ります。ある周、下っていくトコロでズバーンと抜かれました。渡部かと思いきや、それは黄色い単車の＃２３やっさんでした。（うわぁ！やっさんだったのかぁ！）と思ってたら、抜いてすぐの左コーナーでいきなり転倒！（俺も気をつけなきゃ！）と思いつつ、また突っ張りつつ走ります。しかし終盤（中盤？）渡部には抜かれてしまいました。でもペースはそんなに変わらないようです。何周か付いていったのですが、タレたワタシはズルズル離されてしまいました。で、そのままチェッカー。
【まとめ】
三木では単車にトランスポンダーを付けて走るので、ラップタイムや順位が自動計測されるようです。さらにベストラップもリザルトに記載されてました。それを見てワタシはとても凹みました。なぜなら、、すんません、流した涙で文字がにじんで見えなくなりました。（←ウソ）
今回の三木では、スタート地点が去年と反対側からで、上り坂のスタートでした。一度だけ成功しましたが、このコースで、今回の路面なら、前に出るコツが少しだけ解ったような気がします。それは、、、おぉーっと、これ以上は企業秘密です！……ま、スタート云々以前に、人並みのラップタイムで走れないようではハナシにならない事は嫌と云うほど解っております。とは云うものの、スタートが出れないようでは さらにハナシにならないってのも事実で。。
２００６．５
ＴＣアニキ
